流線も集中線も簡単!クリスタの便利ツールで漫画に迫力ある演出を

クリスタで流線・集中線を描こう!

漫画は静止画でありながら、多彩な動きを表現します

人が走る描写でも、ただ走っているポーズを描くだけでは動きは感じられません

が「流線」を引くことで、人が走っている様を表現できます

さらに線を数を調整することで速く走っているのか、ゆっくりなのか

描き分けることもできます

加えて、勢いのある絵を描くのには「集中線」が使われます

これを使えば、凄まじい破壊力のあるパンチといったアクションや

何かに驚く人のその衝撃の度合いを演出できるのです

このように、漫画にとって「線」は欠かせない要素です

とかげねこ
とかげねこ

漫画において線は本当にだいじ!

しかし、手書きで線を引いていくのは、やはり大変な作業となります

クリスタには、その線を引くためにとても便利なツールが備わっています

というわけで今回の内容は、

  • 流線について
  • 流線を瞬時に引く機能について
  • 定規ツールを使った流線の描き方
  • 定規ツールを使った集中線の描き方
  • 集中線を瞬時に引く機能について
  • 迫力を出す演出について

といったことについて書いていきます

漫画を描いていくのは、とても時間がかかります

便利な機能を覚えることで、作業効率がグンと変わってくるでしょう

ぜひ、学んでいってください

流線ってどんなときに使う?

静止画である漫画に、スピード感を表現するのが「流線」です

下の画像のように走るポーズを取らせただけでは

走っている感じがありません

走っているポーズ

流線を描くことで、速く走っている感じを表現します

流線を描いて走っている感じを表現

勢い・迫力を強調したい場合は、画面端まで線を描きます

全体に流線

表情を見せたい場合は、画面端まで描かずに少し抑えめに

端まで描かない流線

その両面を生かしたい場合は、端まで描く線と消える線を織り交ぜましょう

端まで描くのと描かないのと織り交ぜた流線
とかげねこ
とかげねこ

流線も描き方によって印象が変わってくよ

流線ツールを使って簡単に線を引いちゃおう♪

線の引き方

クリスタには、瞬時に流線を引ける機能が備わっています

まず”図形ツール”の”流線ツール”を選びましょう

図形ツールの流線をえらぶ

ツールプロパティを確認して、”基準位置”は”始点”にしておきましょう

別に始点でなくても線は引けますが、これは後で解説します

基準位置を「始点」に

キャンパスをクリックして、マウスを動かします

ドラッグしなくていいです

流線を引く基準を引く

マウスを動かしたらまたクリック

次またクリック……していくと

線が引かれます(といっても、これは流線ではありません)

流線を引く基準線

ある程度クリックしたら、Enterを押しましょう

すると、線から流線が出てきます

“始点”に設定したことで、クリックした線から右に流線が出るようになっています

流線が引かれる
とかげねこ
とかげねこ

一瞬で流線が引けちゃう!

ハンドルを動かしてみよう

“操作ツール”の”オブジェクトツール”を選んぶことで、

操作ツールのオブジェクトをえらぶ

丸いハンドルを動かして、線の始点を変えることができます

流線のハンドルを動かす

赤い四角のハンドルを動かすと、流線の角度を変えられます

流線の角度を変える

そして、赤い線から出ている線の先の丸を、

丸いハンドル

動かすことで、線の数が増減されます

丸いハンドルを動かすことで線の数が変わる
とかげねこ
とかげねこ

線の数もあるていどだけど変えられるんだ

線の引かれる方向

基準位置を”終点”に変えますと、

流線の基準位置を「終点」に

始点の時とは逆に、左に線が引かれます

逆方向に線が引かれる

中点にすると、画面の両端まで線が引かれます

流線の基準位置を中点に

いろんな設定

間隔とまとまり

ツールプロパティにて、線と線の間隔も設定できます

ただ「まばら流線」で描いているので、一定の間隔で引かれません

間隔のほかにも”まとまり”という設定もあり

これにチェックが入っていると、その数値分のまとまりごとに分けて流線が引かれます

まばら流線

基準位置のずれ

設定によって、基準位置にズレを発生させて線を引くこともできます

基準位置をずらす

入り抜き

この設定は、重要かもしれません

“入り抜き”をクリックすると”入り抜き影響設定”が表示されます

その”ブラシサイズ”にチェックを入れて、サイズを決めましょう

入り抜きの設定

すると始点(入り)の線が細くなります

入りを細くした流線

“入り”の数値を変えることで、線の細くなる範囲を変更することができます

入りの細くなる範囲を変える

抜きにチェックを入れると、線の奥が細くなります

抜きにチェックして流線の抜きを細く
とかげねこ
とかげねこ

入り抜きは使うこと多そうだなぁ

曲線化

“曲線化”にチェックを入れて、

曲線化にチェック

赤い四角のハンドルを動かしますと、

赤いハンドルを動かす

動かした方向に、線が曲がります

曲がった流線

さらに、赤い丸のハンドルを動かしますと、

さらに赤いハンドルを動かす

このようにハンドルの形同様に、歪曲した線になります

さらに歪曲した線になる
とかげねこ
とかげねこ

曲がった線も描けちゃうよ

特殊定規を使った流線の引き方

“定規ツール”の”特殊定規”を選んで、ツールプロパティで”平行線”に変更しましょう

定規ツールの特殊定規をえらぶ

線を入れたい方向にドラッグします

定規を引く

すると、スナップの線が表示されますので、

スナップの線が表示される

ペンなどで線を引くと、スナップの方向に引かれます

これで流線を描いていきましょう

定規にスナップしてペンで線が引ける
集中線の引き方をおさらいしてみよう

これは、以前にも紹介した機能です

やはり”定規ツール”の”特殊定規”で、今度は”放射線”を選択します

そしたら、線を集中させたい箇所をクリックしましょう

スナップが表示されます

定規ツールの特殊定規をえらび放射線を選択

流線と同様に、ペンなどを使って線を引くと

スナップの方向に描けます

スナップして集中線が引ける
とかげねこ
とかげねこ

特殊定規も便利だから、覚えておこう

集中線もツールを使えば簡単に引けちゃう♪

線の引き方

流線と同じく、集中線も瞬時に描けるツールが用意されています

“図形ツール”の”集中線”を選択しましょう

図形ツールの集中線をえらぶ

集中させたい部分をクリックしてドラッグしていき

線の引かれる範囲を決めますと

集中線を引く範囲を選ぶ

集中線が引かれます

集中線
とかげねこ
とかげねこ

これも一瞬で引けちゃうよ

線の間隔設定

「角度」と「距離」で線の間隔の設定ができます

“線の間隔(角度)”を1.0にすると、集中線はこんな感じ

線の間隔(角度)1.0

0.5に変えると、間隔が狭まった分、濃い集中線となります

線の間隔(角度)0.5

“線の間隔(距離)”1.0です

線の間隔(距離)1.00

0.5だと、やはり濃い集中線となります

線の間隔(距離)0.5

ハンドルを動かしてみよう

集中線ツールも、操作ツールのオブジェクトにより

ハンドルを操作できます

操作ツールのオブジェクトを選ぶ

丸いハンドルを動かすことで、集中線の描かれる範囲を変更できます

ハンドルを動かして集中線を動かす

赤い四角のハンドルを動かしますと、

赤いハンドルを動かす

集中線に回転がかかります

集中線が曲線になる
とかげねこ
とかげねこ

曲がった集中線もカンタンにできちゃうんだね

青丸のハンドルを動かすことで、

青丸のハンドルを動かす

集中線の途切れる範囲が、広がります

集中線の範囲が変わる

今度はツールプロパティの”曲線化”のチェックを外してから、

曲線化のチェックを外す

赤い四角のハンドルを動かしますと、

赤いハンドルを動かす

回転はかからず、集中線の位置が変わります

集中線が曲線化されずに位置が変わる
集中線+αで、すっごい迫力ある演出を!

激しい戦いのシーンなど迫力を出したいコマは

集中線を濃く入れていきましょう

ボクシングで殴るシーン

ただ、これだけでは、まだ演出が足りないかと思われます

もう少し集中線を加えたうえで

パンチのスピード感を出す「ブレ線」と

汗のしぶきを彷彿とさせる「スパッタリング」も入れていきましょう

スパッタリングとブレ線と集中線の付け足しで殴る演出を強化
とかげねこ
とかげねこ

集中線だけのときとは、だいぶ違ってくるねぇ!

さらに線を濃くすると「ベタフラッシュ」となります

ベタフラッシュで殴る演出

今回は、漫画の演出に欠かせない「流線」「集中線」を描くための、便利なツールを紹介しました

まとめますと、

漫画で動きや感情、迫力を表すのに、線は必須な要素です

それを描くツールを覚えておくのは、制作の効率が上がり

演出の幅も広がるかと思います

とかげねこ
とかげねこ

手描きで描いた方が、迫力ある線を引けたりするので、
線ツールだけでなく特殊定規の使い方も覚えておこう