
前々回から描いている背景のベッドには、装飾としてヒラヒラした布がついています
ピンと張った布とちがって、ヒラヒラしたものは不規則でありながらもバランスよく描くことが大切です
でないと、見栄えが悪くなってしまいます
また布にはしわがあり、カーテンの形状によりできる独特のしわがあったりします
また、ベッドを描く場合、その形状におけるしわもあったりします
というわけで今回は、
といったことについて解説します
【STEP1】ベッドを描こう

まず屋根と柱を描こう
まず、ベッドのアタリの四角を描いていきましょう
柱はところどころに曲線が入り、そのつなぎ目となる部分があるので、そこは赤線の四角で描きました

柱を描く際に左奥の柱の土台を下の画像の赤い〇したところに描くために

このように左手前の柱と右奥の柱を基準にパース線を引いて描いていってみると……

下の画像のように頂点からズレてしまっていることがよくあります

基準としている絵と、描こうとしている絵の距離が遠いほど、ズレは大きくなるかと思われます
完全にきっちり描く必要はないので、Shift+クリックして頂点に合わせましょう

きっちり頂点に合わさることは、なかなかないから
前回の椅子を描いたときはグリッド線を引いていってペン入れしましたが、
今回はグリッドを引かずに、柱の目安の線を引いていきました
柱が細いので、グリッドが引きづらかったもので
前回も書いたように、目分量で描くことも取り入れていきましょう


というわけで、柱と屋根のペン入れ完了


ペン入れは、一定の線の太さで描くのでなく、線の太さを場所によって変えていくほうが見栄えがよくなります
外線は太く、内線は細くかきましょう




線にメリハリをつけて、見栄えをよくしよう
掛け布団・枕・マットを描いていこう
では、下絵を描いていきます
下絵は黒で描くと後々ペン入れをする際に不透明度を下げても見づらくなるので、青で描きました
掛け布団は、マットより少し浮かせて描いています


ペン入れしました
側面のところどころに斜めのしわがはいったり、掛け布団が垂直に下りる部分にしわができたりします
また、掛け布団や枕の下に影ができます




物の質感によっても、線の太さは変わってくるよ
ちなみに柱とベッドは一体になっているようにも見えますが、実際は別々で柱とベッドの間に隙間があります
なので、柱とベッドの間に掛け布団が入り込んでます


ベッドにヒラヒラの布を装飾しよう


吊るされた布のしわについて
下の画像の赤丸部分に、ヒラヒラした布を装飾します


ヒラヒラの布は、複数のピンでとめられて吊るされた状態で装飾します
2つのピンでとめられ、張った状態の布は、下の画像のようにしわのない状態です


それがピンとピンの幅を狭めていくことで、斜め下にしわができ、布の下側も波打ちます
ピンとピンとの間が狭くなるほど、しわは下側に下がってきます


これがいくつものピンで吊るされると、垂直に近いしわがいくつもできて下側もいくつもの波ができます


ピンとの距離感によって、しわの出来方が変わってくるんだ


といったことを考慮して、ベッドに布を装飾してみました


上のピン留めと下の波の見栄えが悪くならないよう、赤でパースに沿った線を引いて高さをそろえて描いていきます


さらにピン留めの幅をある程度(あくまである程度)一定にするように、短い青い線を引いて幅を取って下絵を描きます
横にスライドして幅をとってピン留めの下絵を描き……としてから、ペン入れしました


実際は平行でないから幅はそれぞれ違うのですが、パース線の傾きは緩やかで平行に近いし、ある程度でいいので
また、メリハリをつけるためにも全部きっちり同じ幅で描かずに、違う幅も織り交ぜます
それに、線が多いと分割法はやりづらいです
側面もパース線を引いてピン止めと下の波の高さを合わせていますが、幅は目分量で描きました
パース線の傾きが大きいと、幅の差が大きくなってくるので、上の描き方でなく目分量にしました
この目分量で線を描いていく方法も以前紹介した、「マンガでわかる キラとマリアの背景が描きたい! 部屋・家具・建物編」に、もっと詳しく描かれています
カーテンを描こう


この部屋にはカーテン付きの窓もあるので、カーテンの描き方についても解説
閉まったカーテンを描くとこんな感じですが、


上のほうは、このようにランダムに波打ってる感じです


下のほうは、やはり波打ってます
が、吊るされた布と違って規則的な波です
それと、波の下向きの歪曲になっている部分は
かならず上にあるカーテン独特の物体の下となります


その物体というのは下の画像の拡大されたもののことです
この物体から下に向かって垂直にしわが伸びています


さらに、その物体の左右から斜めと垂直に”Y”字型のしわが出ています




ヒラヒラ布と同じようでも、ちょっと違うんだなぁ
ただロココ調のカーテンだと、下の画像のような飾りがついて上の部分が隠れていますが


開いて縛るとこんな感じ


まとめ:ヒラヒラの布やカーテンの描き方についておさらい
今回はベッドの描き方も含め、装飾の布・カーテンの描き方について解説しました
まとめますと、
複数のピンで吊るされたヒラヒラ布と、カーテンは似てますが、違う部分もあるので覚えておきましょう


分割法を使うには、あまりに線が多すぎるという場合、目分量で描いていくことも考慮しよう