読者の心を掴む32ページ読み切り漫画の冒頭4ページの描き方

読み切りのほどよいページ数は32ページ

漫画の連載を掴むには

読み切り漫画をまず描けることが必須

ただ80~100pにもなるような長いものだと賞は狙えない

それに、雑誌にも掲載しづらい

雑誌に載りやすいページ数は、だいたい26~32p(おおよそ100コマ)となります

けれど、短いページ数で漫画をまとめるのはなかなか難しい

とかげねこ
とかげねこ

ストーリーを短くまとめるのは、本当に難しいんだよ

マルリン
マルリン

どうしても長くなりがちになっちゃうんだね

そこで、「コルクラボマンガ専科」の動画を参考に

32pの読み切りの描き方を解説

少し長くなるので、この記事では冒頭4pの描き方について書き、

残りのページはまた別の記事に書いていきます

というわけで今回は、

  • なぜ4pごとにストーリー展開させるのか
  • ストーリーを描くための型について
  • ストーリーの質を高める”萌えポイント”について
  • 冒頭4pに必要な”情報”について

といったことを解説します

ただ、必ずしもこの描き方が正解というわけではないので

描き方の一つとして覚えておきましょう

とかげねこ
とかげねこ

漫画の描き方は、いろいろあるからね

【STEP0】なぜ4pごと展開させるのか

ストーリー漫画は4p(12~20コマ)ずつひとまとまりになります(もちろん、そうでないのもあります)

この4pごとに場所・場面(場面転換)が変わっていきます

読者が飽きる前に場面転換(話が変わる)ことで、読者に読み進めてもらいます

4pを超えると、飽きて読み進めてもらえない恐れも

とかげねこ
とかげねこ

実際はいろんな展開の仕方があるので、あくまで「恐れがあるかも」ってことで

【STEP1】まず物語の型を覚えよう

ストーリーを描くための型を覚えよう

漫画のストーリーに必要な4つのこと

もし、まだどんなストーリーにするか決まってない場合

  • 主人公が
  • こんな状況になり
  • これを乗り越え
  • 何かを手に入れる

の4つを考えましょう

この4つ、無限にあるように思えるけど

せいぜい数十種類

それでも、4つ全部の組み合わせは4万通りほどあるわけなんだけど

この4つそれぞれどんな種類があるかは

コルクラボのサイトでカードを引く形式で出てくるので

これを参考にすると、創作に役立つかも

リンクはこちら↓

自分の萌えポイントを入れて物語の質を上げよう

上記の型で物語を始める際

より具体的に創り込むには

自分のグッとくるポイント=萌えポイント

が重要

この萌えポイントを細かく把握しているほどいい

たとえば「ドラゴン桜」でも

世間では東大受験の情報が手に入る漫画として認知されているけれど

ただ”情報”だけではあれほどまでヒットしなかったことでしょう

人が共感するものは、やはり”グッとくるポイント”があるもので

作者からすると

高校生が努力する姿、そのひたむきな姿は常に尊く

スポーツにひたむきな漫画はこれまであったが、

勉強にひたむきな高校生も尊いはずで、

それは誰もやっていなくて

それを尊いということを描いた作品

とのこと

ただ、なかなか0から萌えポイントを言語化するのは難しいので

これもコルクラボのサイトからカードを引くことで、

いろんな種類の萌えポイントを把握できます

リンクはこちら↓

またカードを引いた上で、僕が思いつく限りの萌えポイントについて

画像にまとめてありますので

よければ確認してみてください↓

萌えポイント一覧

ほか、萌えポイントと職業(年齢)を組み合わせたカードや↓

萌えポイントと職業の組み合わせ

キャラの根本的な思想を掴むために人間を大きく分類した

“16personalities”というものがありますが

それと組み合わせたものもあります↓

この”16personalities”については別の機会に解説すると思うので

今回は「そういうものがあるんだ」くらいに思ってください

もし物語を作るのに悩んでいるときは

それは脳が回転していない状態であることが多いので

脳を揺さぶるために、これらのカードをしっくりくるまで何度も引くのもいいかもしれません

マルリン
マルリン

ネタを考える際に、ぜひ利用してみてね

【STEP2】最初の4pには”情報”を入れよう

冒頭4pに必要な"情報"とは?

“主人公が”、”こんな状況で”、”これを乗り越え”、”何かを手に入れる”という型を覚えた上で

最初の4pには状況がわかるよう

  • ジャンル
  • 舞台
  • どんな主人公で何にこだわるのか

を明確に描きましょう

5w1h(いつ・どこで・誰が・何に・何してるか)も大事なのですが

その前に“ジャンル”を雰囲気で伝えていきましょう

そして“いつ・どこで”(舞台)の話なのかを明確にしないと、

読者が物語についていけなくなる恐れがあります

やはり5w1hのうちwhere(どこで)というのが大切

下の画像の例は物語全体の”どこで”についてでなく

一場面の”どこで”についてですが(また5w1hでなく、4w1hの例ですが)

1の画像の一コマ目はカメラがアップしすぎて

イライラしている少年がどこにいるのかがわかりづらいです

カメラを引くことでどこにいるかを明確に

4w1hの悪い例
4w1hの例

それと“主人公”がどんな人で、何にこだわっているかをわかりやすく伝えましょう

2人以上出てくるのなら、関係性がわかるように

また、物語冒頭から複数キャラが登場する場合

誰が主人公なのかわかりづらくなる恐れもあります

画像のように、主人公とそうでないキャラの見分けがつくよう描くことを意識しましょう

主人公がわかりづらい例
主人公を明確にした例

これらが瞬間的にわかる4pというのがとても重要なので

手直しする際は、初めの4pを優先的に手直しして固めてから

ほかのページの手直しを

4pのネームが描けたら”いつ・どこで・誰が・何に・何してるか”のチェックを

注意:

“情報”というと無機質なものと思ってしまいがちですが

楽しさが伝わるように描くことも大切

いろんな漫画の1話がどんな感じに描かれているか、見ていって勉強を

4pではないけれど「宇宙兄弟」の冒頭は

宇宙もの・兄弟もの・二人がどんな性格なのかがわかるように描かれています

兄・六太は弟より先に行くもんだと思っているけれど

弟が兄を担いでいくシーンがあって、それが弟の方が先を行く二人の関係性が現れています

情報といっても、ただ文字で説明するのでなく

たとえば下の画像のような何気ないシーンでも

書かれているような情報が含まれていることが想定できるわけで

漫画の何気ないシーンの情報

ただ、実際は読者がここまで一つのコマから情報を読み取って読むかというと、それはなく

やはりサッと読み流していくと思われるので

何を直接的に説明を入れるとわかりやすく、

何が直接的に言われると興ざめする(説明臭くなる)のかっていう感覚が大切となります

とかげねこ
とかげねこ

文字の説明が長くなりすぎても、やっぱり読みづらい

説明セリフの改善については、下記リンクの記事で解説しています↓

今回はコルクラボの動画をもとに、読み切り漫画の冒頭の描き方について解説しました

まとめますと、

コルクラボさんは、読み切り漫画の解説だけでなく

コマワリの秘訣、ネタの出し方、創作に役立つ書籍の紹介などなど

漫画創作についていろんなことを動画で解説しています

興味があれば、ぜひ見てみてください↓